「広い工場や建設現場で、特定小電力トランシーバーではノイズが入りすぎて指示がきちんと伝わらず、作業効率が低下している…」
「イベント会場の離れた場所にいる相手がなかなか携帯電話に出ないので、スタッフ間の連携に時間がかかる…」
業務連絡におけるこのようなお困りごとは、デジタル簡易無線で解決できるかもしれません。
このページでは、ランニングコストを抑えて導入しやすいデジタル簡易無線について、基本知識から導入のメリット、選び方までを分かりやすく解説します。
デジタル簡易無線とは
デジタル簡易無線はデジタル方式の業務用簡易無線です。
使用する人に資格は不要、必要な申請手続きだけで広範囲に使用できる手軽な無線システムとして、広く利用されています。
デジタル簡易無線の主なメリット
デジタル簡易無線には、主に以下のようなメリットがあります。
01
ハイパワー出力で広範囲の通信が可能
- 特定小電力トランシーバーの500倍のハイパワー(最大5W)出力で、広範囲の通信が可能です
- 携帯機の場合、市街地で1km前後、見通しの良い環境で~約3mの通信に使われます
- 建設現場の複数フロア間や、倉庫内と屋外のゲートをむすぶ通信などにもよく使われます
- 屋上などにアンテナを設置すると車載機と10km前後の通信ができる場合もあります
※ 通信距離は建物や環境によって大きく異なり、もっと短くなる場合もあるため、実機を現地でテストできる お試しサービスをぜひご利用の上、ご検討ください。
お試しサービスを使ってみる02
携帯電話の圏外でも利用可
- お互いの電波が届く範囲内にいれば、携帯電話が通じないエリアでも通信可能です
- 電波が届く範囲にいる仲間全員に、一斉に連絡ができます
- 受信に操作は不要で、話した瞬間、相手に連絡が聞こえています

03
低ランニングコスト
- 基本料金や通話時間に応じた利用料などの月額料金は不要です
- 一台あたり年間400円の電波利用料のみで運用できます

04
高い秘話性で業務用に最適
- 511通りのユーザーコード(UC)で通話グループを作れます
- 32,767通りの秘話キーによって秘話性の高い通信が可能です
- お客様のお名前などを連絡する可能性があるサービス業などで使用されています

05
ノイズが少ない
- デジタル処理をしているので「ザー」というノイズが入らずクリアな音声で受信できます
※ 無線通信ですので、傍受を完全に防ぐことはできません。

デジタル簡易無線の主なデメリット
デジタル簡易無線の主なデメリットは、以下の通りです。
申請が必要
- 種類に応じた申請手続きが必要となります
- 継続して使用する場合は、5年ごとに更新する必要があります
- 申請が完了すると、総務省総合通信局より一台あたり年間400円の電波利用料の請求があります
※ 当社の申請サポートなら、申請書の書式や書き方について悩む必要はありません! 知識ゼロでも申請でき、番号管理や更新時期のお知らせなども、おまかせください。
申請サポートについてはこちら
携帯性にやや劣る
- 特定小電力トランシーバーと比較すると、無線機本体のサイズや重量がやや大きいです※最軽量で約150gです。200g以上の機種が多いです。
※ その分、特定小電力トランシーバーよりも堅牢性に優れた機種が多いです。
- アンテナが長い(10cm以上)機種が多いです
※ アンテナの長さを選択できる機種も多数あります。
わずかなタイムラグがある
- デジタル処理をするため、アナログ式の特定小電力トランシーバーと比較すると、ほんのわずかに音声のタイムラグが生じます
※ 音楽の演奏など完全にタイミングが一致しないといけない連絡には向きませんが、新しい機種ほどデジタル処理の速度が速くなっており、通常の業務連絡には支障ありません。
デジタル簡易無線の種類
デジタル簡易無線は、大きく分けて「免許局」「登録局」の2種類があります。
もともと業務で使用する無線機として免許局の簡易無線が制度化されましたが、より手軽な申請方法で使用できる登録局の簡易無線が登場してから、業務用として登録局簡易無線を導入する企業が増えています。
免許局 | 登録局 | |
---|---|---|
資格 | 不要 | 不要 |
申請 *1 | 一台ずつ免許申請が必要 |
登録申請が必要
・個別登録:一台のみ ・ 包括登録:複数台をまとめられる |
用途・使用目的 | 簡易な業務
(レンタル利用不可) |
簡易な業務
( レジャー・レンタルもOK) |
通信相手 | 免許人に所属 *2 | 指定なし |
キャリアセンス *3 | なし
(より強い電波を受信する) |
あり
(受信中は送信できない) |
出力 | 最大5W | 最大5W *4 |
周波数帯 /
チャンネル |
460MHz 帯
(単信75ch + 中継通話10ch *5) 150MHz 帯 (音声通話19ch *6) |
351MHz 帯
(陸上用82ch + 上空用15ch *7) |
中継装置 | 対応 | 非対応 |
*1 申請に関しては、
かんたん・安心の申請サポートがおすすめです!
*2 たとえばA社が10台の無線機の免許を持っている場合、A社の人どうしがその10台の無線機で通信することができます。
*3 他の無線機からの電波を受信しているときはそのチャンネルでの送信を行わないようにする仕組みのことです。 キャリアセンスとは
*4 機種により2.5W 以下または1W 以下、など条件が異なります。
*5 機種により中継チャンネル非搭載、など条件が異なります。
*6 機機種によりアナログチャンネル9ch搭載、またはデジタルデータ通信用チャンネル9ch 搭載、など条件が異なります。
*7 機種により上空用チャンネル非搭載または上空用チャンネルは受信専用、など条件が異なります。
こんなとき、どのデジタル簡易無線を選ぶべきか
-
「ふだんは5台しか使わないけど、たまに20台くらい使いたいときがある」場合は登録局
5台だけ所有し、不足があるときだけレンタル無線機で補えます
-
「イベントなどで他のグループと連携が必要になることがある」場合は登録局
通信したい相手グループも登録局である必要があります
-
「将来的に中継装置を設置して、より広範囲の通信エリアを構築する可能性がある」場合は免許局のUHF
中継装置に対応している簡易無線はUHFの免許局のみです
-
「見通しが良く障害物の少ない郊外での使用が多く、できるだけ遠くに電波を飛ばしたい」場合は免許局のVHF
VHFは建物の混みあう市街地が苦手ですが、見通しの良い場所は得意で、ゆるやかな丘を越えたり、谷沿いに電波を飛ばしてUHFより遠くまで通信できることがあります
通信互換性
通信できる例
-
登録局
デジタル簡易無線-登録局
デジタル簡易無線※ -
免許局UHF
デジタル簡易無線-免許局UHF
デジタル簡易無線 -
免許局VHF
デジタル簡易無線-免許局VHF
デジタル簡易無線
※ 同じ登録局同士の無線機でもまれに通信できない場合があります。
通信したい無線機があらかじめ決まっている場合は、事前にお問合わせください。
互換性確認のお問合わせはこちら

通信できない例
-
登録局
デジタル簡易無線-免許局UHF
デジタル簡易無線 -
免許局UHF
デジタル簡易無線-免許局VHF
デジタル簡易無線
用途別の人気モデルご紹介

警備 / ビルメンテナンス / 工事現場 …
IC-DPR7S PLUS
- バッテリーや充電器がセットになったオールインワンパッケージです
- 約10cmのミドルアンテナなので動きを妨げません
- 用途に合わせて多彩なオーディオオプションから選択可能です


大型施設・工場 / BCP対策 …
SR810UA
- 中継チャンネルに対応、中継装置を設置して広範囲の通信エリアを構築できます
- 中継装置にはオプションで無停電電源装置をつければ、BCP対策にも有効
- 最大約27時間※運用可能な大容量バッテリーも選択できます※メーカー規程の条件にて
この他にもご要望や用途に合わせて、最適な機種をご提案できます。ぜひお気軽にご相談ください。
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短期間だけのご利用にはデジタル簡易無線のレンタルもあります。
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